tkitki Ukulele の使命
レコードから聞こえてくるオールディーなサウンドが愛しいワシですが楽器屋さんということもある身近にVintageUkuleleに触れる機会がたくさんあります、やはり枯れたVinatgeUkuleleは歴史が時間と共に引き継がれた何とも言い難い味わいある優しい音で癒してくれます。
しかしながら現在のウクレレではこのVinatgeサウンドのような音は出ませんよね。
ワシが一番それはよく知っています。
そんな思いから始まったこのtkitki(ティキティキ)ウクレレなのです。
理想のサウンドは、新品を弾いても最初から鳴ってくれて爪弾く力がいつもより弱く弾く感じ。
実際に現在と昔のウクレレの製法、はたまた何が特徴なの?ってことを少し紐ときします。
■VintageUkuleleのようなサウンドにより近づけることから
昔のウクレレが明らかに鳴っている理由には2つ理由がある
1つは、当時製作されたウクレレを長きに渡り弾いてきた経年サウンド
そして2つめは製造。
1つめはどうしても実現できないこと、これはむしろウクレレ所持オーナーさんの使命ですね。
2つめの製造につきましては企業努力、まさにワシの腕の見せどころです。
なぜ、最近のウクレレは鳴らないのか?
簡単なことです。
ウクレレの作りをしっかりと作っている。この「しっかり」が微妙な言い回しになっている部分でもあるのです。
例えば新品でウクレレ購入しました。少し経過するとトップにゆがみがでてきた。これは不良品にあたるのでは?
少し弦高が上がってきた。これは不良品でないのか?
など、販売側がそうした一般的にはクレーム処理を避けるために製造側へ仕向けた頑丈で動きがなるべくないウクレレを製造要請する。
自ずと、負の連鎖で、組み合わせを頑丈にするため材の質量が重くなる(材)
組み合わせ後の塗装ももちろん環境変化しづらい厚さまで塗る。
など様々ですが、少なくとも言えることは弦楽器は振動を箱にさせ共鳴させて、箱から外に出すための箱な訳で、あまりにも安全第一でも良いですが
しっかりと作り込もうとすると大体、重めの印象あるサウンドになっている。いわゆる弦鳴りってやつです。
ワシが取り組もうとしたこの企画は、インパクト的にはVintageSoundの彷彿 でございますが、
細かく説くと、■まず材の選定から始まる 材の選定は非常に重要な儀式でございます。杢目が良い、この板は綺麗だから使用!だけでは楽器にはならない。
重要な選定の決まりとして軽い材であることはワシの中で重要なポイント。ギターではどうかはわかりませんが、ウクレレを製造する中では明らかに完成してからのボリュームに違いが出ます。感度バリバリの臨調感もやはり最高なのです。
なので材の選定は非常に重要なこととしてすべての材を選定しております。
またその際に、枠どりという名の選定した材をすべて透明な型をあててみて場所取りも施しております。
この行為が基本となってきます。■次に形について 形はオールドウクレレにやはり愛情を感じているためMartinStyleを基準にしています。
ソプラノは、1920年代 コンサートは1960年代 テナーは1960年代 ワシが一番好きな形でございます。
そして、当時の音の跳ね返る力や角度のバランス、テンション感など研究を行い、納得した現代版オールドウクレレとして完成させました。
見ての通り派手さはほぼなく地味なウクレレ達ですが、サウンドに関しましては超一流だと胸を張っておすすめできる個体に仕上がっております。
いつの間にか、皆様からいただいたメッセージから多いお言葉は、
■VintageUkulele、古いウクレレが当時新品で販売されていたときはきっとこんなサウンドだったんでしょうね。
■レコーディングにVintageUkuleleを使用したいけど温度や環境の変化でピッチが安定しなくて結局いつも使用できなかった、
しかし、このウクレレがあれば安心。
柔らかなサウンドもいいし、リバーブ感も良い。使いやすいウクレレ
■フレット処理がハンパない。
通常のフレット切りっ放しとはちょっと違います。まろやかで引っ掛かりのないフレット処理は本当に嬉しい。
ワシがすべて最終的に研磨しています。
他、この1年でたくさんのtkitki愛好家の皆さまに出会うことができました。
これに満足せず益々の品質向上へ頑張っていきたいと思います。
PEG
ペグについては、もうこれしかない。
ゴトーPegUPTシリーズは使用しています。
精度を考えると圧倒的に使いやすくストレスがない
ネック角度
角度までは教えませんが(笑)
このナローなネックからヘッドにかけての角度はリバーブ感とテンション感にとっても重要なポイント。
更にLowフレットを演奏する際にも手の邪魔にならないので左手の自由度が高くなり演奏効率も良くなる気がします。
フレット
フレットは最終段階で一番、気になる箇所。
斜めにカットしてからも1本づつ1弦側4弦側を半円になるように丸くしています。
例えば演奏中に指をスライドしたりフィンガーアップした際に爪が引っ掛かることなど経験したことありますよね。
これがストレスになるので丸く優しいタッチになるように研磨しています。
そして更にフレットは磨きあげてツルツルになるまで磨いています。
指板
機種によっては、こちらの写真のハカランダ材を使用しています。
ハカランダ材はローズ材ですが、振動がハンパないっすね、また3mmにしていますので当時のレリック寸法なんです。臭いもやはりたまりません。
Custom表記のウクレレでは、指板にラッカー塗装を施しております。
こうすることによってサウンドが締りより良いサウンドになりました。
これは、過去のVintageUkuleleからヒントを得て施したことであり、実際塗装あり・なしで比較した結果、やはり塗装ありがハマりました。使用した材との相性ももちろんあると思います。
ネックヒールからなる角度
現在はコードストロークそしてフィンガースタイル演奏、ソロを奏でるなんとかってほど演奏方法はたくさんありますよね。ハイフレットに奏法がいくにあたりテンションきつくなってませんか?
原理的にもきつくなりますが、ネックヒールをこれほどまで攻めてしまえば全然問題ないです。そしてエッジもなくごつごつ感もないです。
これは昔のウクレレでは当たり前のように全体的に柔らかい仕上げになっていますがいつの間にか無くなってしまっていることが多い箇所です。
ここのネックヒール部分は非常に奏法にとっては重要なポイントだと思っております。
全体重量
これはConサイズ HM-C Custom の個体です。例として掲載いたします。
この機種に関しましては全体重量を500gまでが好ましい。
コンサートサイズ、そしてUPTペグと弦も付いた状態でこの軽さです。
ウクレレが弾むようなサウンド
全国の取扱楽器店にて是非体験してください。